反弾圧のたたかい

第49回公判報告

小黒さん、堂々と無実を証明!

弁護側主質問の要旨は次のとおりです

Y君の証言は「デタラメ・憶測」だった!

 2006年6月22日、「えん罪・JR浦和電車区事件」第49回公判が行われました。
今回の公判は、小黒さんに対する弁護側主質問が行われました。
小黒さんは、前回と同様に弁護士の質問に対して終始落ち着いて対応していました。
質問の中では、当時のY君との関わりの事実経過、Y君が隠し録りしていた録音テープの反訳書(=テープの音声を聞き取り、文章におこしたもの「公安警察作成」)のデタラメな点を30数カ所に渡って指摘しました。
これらのことによって、7名の無実=完全無罪はさらに明らかになったといえます。

「通り過ぎただけ」が「1時間にわたって脅迫」?!

 小黒さんは、当時のY君との関係についても詳細にわたって証言しました。
検察側の冒頭陳述書などの書類には、7名が犯罪を犯したとする数々のデタラメやねつ造が記載されています。小黒さんについても例外ではなく、事実のねつ造が明らかになりました。

 検察側冒頭陳述書では、被告人大澗、小黒ら数名は、乗務を終えて戻ってくる被害者を待ち伏せし、2月7日午後3時40分ころから約1時間にわたって、達示室内通路において被害者を取り囲んだ上・・・脅迫し、組合からの脱退及び退職を迫った。

 と記載されていますが、実際にはデタラメな内容だったのです。
今回小黒さんの証言で明らかになったことは、2月7日の当日、午後1時から3時までの2時間、月例の定期訓練を受講し、帰宅するために制服を着替えようとロッカー室に向かいました。その途中、達示室に大澗さんとY君がいることに気づきつつも、帰路を急いでいたことから立ち止まりもしないで、通り過ぎただけだったのです。
しかし検察側は、「1時間にわたって、脅迫した」ように描こうとしていたのです。
また、検察官がY君に行った質問の中で「小黒は何か話をしたのですか」という問いかけにY君は「近くにいたんだから何か話をしたんじゃないかなと思います」などという、憶測の域を出ない、不明確な証言をすることしかできなかったことでも明らかなのです。

録音テープ反訳書のデタラメを明らかに!
その箇所は、なんと30箇所以上!!

 警察が作成した反訳書は、これまでの被告人質問でも明らかにしてきたように、会話が恣意的につくられていたり、発言者の特定が間違っているなど、信用性の低いものでした。
山田さんも被告人質問において数多くのまちがいを指摘してきましたが、小黒さんの指摘は30箇所にも及ぶものでした。
これらの状況が明らかになるにつれて、検察側は混乱し、事態の進行を食い止めようと意見を述べましたが、裁判長に一蹴されました。

 検察官の意見は、弁護側証拠と今回の質問内容を比較すればわかるものであり、不必要なものでした。
裁判長もその点について、検察官に対して指摘を行ったのです。

当たり前の組合活動を行うJR東労組への弾圧です!

小黒さんへの弁護側主質問は、検察側のいう犯行がねつ造であることを明らかにしました。
また、被告人となっている7名すべてが、これまでの被告人質問において、Y君に組合からの脱退・会社からの退職を迫ったこともなく、その共謀も行っていないことを明らかにしてきました。

 2002年11月1日、被告人とされている7名は、突然訪れた公安警察によって、家宅捜索・逮捕されました。
被疑事実は、全く身に覚えのない「強要容疑」でした。
しかし、これまで49回を重ねてきた裁判の中で明らかになったことは、強要罪などの事件は存在していないということでした。7名の逮捕・長期拘留は、不当極まりないものであり、まさに公安警察・検察によって「事件はつくられた」ということなのです。

 私たちJR総連・JR東労組は、労働条件の向上と明るく平和な社会を目指した取り組みを推し進めています。そして、そのために組合員相互の信頼関係を深め、労働組合としての団結力を高めるように日々努力をしています。
平和が脅かされるような今日、労働組合としての力量を発揮することが重要だと考えています。

 私たちJR総連・JR東労組は、これまで通り、一人ひとりの組合員をとても大切にし、7名の無実を裁判で明らかにしていきます。

これまで以上のみなさまのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

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