弁護団からの「異議!」 裁判長からの「注意!」の連発!
検察側反対質問の要旨は次のとおりです
検察側の挑発的な質問を一蹴!
5月12日の第47回公判は、齊藤さんに対する検察側反対質問が行われました。昨年11月2日から始まった齊藤さんの被告人質問は、途中、裁判長の交替・右陪席裁判官の交替に伴う「公判手続きの更新」によって、すでに半年が経過しています。
被告人質問の長期化により、精神的にも大きな負担があったにもかかわらず、齊藤さんは、挑発的な質問にも終始落ち着いて対応しました。検察官は単純な質問をまちがえるなど、これまでの被告人質問をとおして検察立証の矛盾が明らかになってきたことに混乱しているようでした。
「つくられた供述調書」は、真実ではない!
逮捕された当時の齊藤さんは、自分が会社から退職を迫られたとき、JR東労組は何もしてくれなかったと思い続け、退職して以降、JR東労組を恨むようになっていました。その心情を警察・検察は利用し、警察・検察ストーリーを補完するための供述を強要しました。
さらに取調べを行った警察官は、ファイル帳を机にたたきつけたり、耳元で大声で怒鳴るなど、精神的に追いつめ、ストーリーを完成させようとしました。このような状況の中、齊藤さんは取調べでは、事実とは違う点についても検察官や警察官のいうとおりの供述を行い、早く保釈になり、あらたにはじめた生活を取り戻そうとしていたのです。しかし、齊藤さんは自分を信じてくれ、支えてくれている仲間がいることを自覚し、正しい道へ歩むことを決め、でたらめに行った供述を糺すために現在奮闘しているのです。
反対質問は、当時の職場集会の状況から行われましたが、すでに6年が経過している状況の中で、齊藤さんの記憶は消えかけていたのです。しかし、検察側は、齊藤さんが「記憶にない」と返答したものについても、しつこく同じ質問を繰り返し、弁護側からの「異議」が連続して申し立てられました。
さらには、裁判長が質問を行った部分を繰り返し質問したり、質問の主旨が全く分からない質問を繰り返すなど異常な状況だったといえます。
そして、検察側の混乱状況は、裁判長からも「それは重複(繰り返し)です」「(その質問は)裁判所が聞いたことです」「(質問を)やめて下さい」など、連続して注意を受けていました。
公判の最後には、裁判長が、これまでの検察側の質問を振り返り、「ムダな質問が多い。もっと整理して質問を行うように」と注意を行いました。
このように検察側の質問は、これまでと同じく真相を究明するという本来の目的から大きくそれ、時間を稼ぐためだけに行っているとしか思わざるを得ないものでした。
これまでの公判の中で、警察・検察の主張は、事実から大きくかけ離れている状況が明確になり、「事件」は、まさにえん罪であることが証明されてきています。そのことに業を煮やした検察側は、「とりあえず、裁判を継続できるように」とでたらめな質問を行っているようでした。
検察側の混乱の様子からも、7名の無実は確実になっていることがうかがえました。
4度にわたる「公判手続きの更新」によって、裁判も長期化を余儀なくされていますが、真実と弾圧の本質をさらに明確にしていきます。
これまで以上のみなさまのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。