大澗さんに対する検察側反対質問が終了しました!
7月22日、「JR浦和電車区事件」第35回公判が、東京地方裁判所104号法廷で午前10時より行われました。
今回の公判は、前回の第34回公判に引き続き、大澗さんに対する検察側による被告人質問が行われ、終了しました。
検察側質問は、これまでと同じく大澗さんを含めた組合員による「脱退・退職強要」を立証しようと執拗なかつ恣意的な質問の繰り返しでしたが、大澗さんは真実と当時Y君に対しての心境を含めて供述し、検察側ストーリーをくつがえしてきました。
また、検察側は意図的な挑発なども行いましたが、大澗さんは終始落ち着いて対応し、無実であることを強く訴えました。
これまでの被告人質問によって、7名の無実は明らかになってきましたが、このような状況の中で検察側ストーリーを押しつけようと様々な手を使ってこじつけを行いましたが真実をねじ曲げることはできませんでした。
今回の公判でも、「事件」の立証ができずに焦る検察官の姿が見て取れました。
検察官の質問が終了した後、裁判官からの補充質問、そして弁護側からの最終質問が行われ、第35回公判は終了しました。
次回の第36回公判は、被告人質問5人目の八ツ田さんへの弁護側質問が行われます。
質問の特徴点は、以下のとおりです。(要約)
語調の違いを「脅迫」と結びつけようとする検察官
検察官 → Y君との話し方と法廷での話し方は全然違うがどうか。
大 澗 → 話のやりとりや会話の内容で語調は変わる。
検察官 → 今日の法廷での落ち着いた話し方と違うがどうか。
大 澗 → 普通はこのような話し方である。
検察官 → 自分で聞いても違うとは思わないか。
大 澗 → Y君は隠し録りをしており、私の質問に答えないなど意図的にいらつかせるなど挑発していたように感じている。
裁判長 → (検察官に対して)そういうことは、テープを聴けばわかることである。もっと簡潔にできないか。今日中に終わるのか。意見を求める質問はもっと簡潔にするように。
検察官 → (質問を)終わります。
このように、検察官は、当時ICレコーダーにより隠し録りをしていたY君の意図的な挑発に、大澗さんは多少語調が厳しくなっていた部分と法廷で証言している大澗さんの語調の違いをアピールしてきたのです。検察側は当時Y君との会話の流れや話の筋を一切無視し「脅しや脅迫」があったように描こうとしていました。しかし大澗さんはY君にJRマンとしてふさわしい(=嘘をつかない・人を裏切らない、真摯な反省のできる)人間になってほしいと願い、訴えかけをしたことを明らかにし、検察側の意図をくつがえしてきました。
『闘争勝利宣言』をY君を脱退させた「勝利」と描こうとする検察官
『闘争勝利宣言』をY君を脱退させた「勝利」と描こうとする検察官検察官→『闘争勝利宣言』の「勝利」とは何に対する「勝利」だと思ったのか。
大 澗 → Y君の問題をめぐり、分会の中で「自分たちの組織をグリーンユニオンからの組織介入から守り抜くために、団結力を高められた」という分会内部の意識の高揚があったという意味での「勝利」であり、グリーンユニオンからの攻撃に対する「勝利」という意味である。
検察官は、この「勝利」の意味を、単にY君をJR東労組から「脱退させた」=「勝利」と描こうとしていましたが、組合員が脱退をすることは組合員数減少にもなり、組織の団結力が低下するなど決して「勝利」などとはいえなことなのです。しかし、検察側は、分会組合員による「つるし上げ・強要により、Y君が「脱退させられた」と証明するために「脱退=勝利」とこじつけようとしていました。
当時の分会の中でも、誰一人として「脱退=勝利」などとはみじんも考えてはいなかったのです。大澗さんはその現実に基づき、検察側の恣意的な意図を否定してきました。
「ことば」一つ一つを切り離し、「脅迫のことば」として描こうとする検察官
検察官 → (録音テープ反訳書での質問)「本当にやるぞ」とは、どのような意味なのか。
大 澗 → 「これからも真剣に論議していく」という意味である。
検察官 → あなたは普段の会話で「本当にやるぞ」という日本語を「真剣に論議するぞ」と使うのか。
大 澗 → 会話の流れやY君の対応などを一切捨象されては、言葉の意味が違ってくる。ことば一つ一つを単独で切り取れば、話し合いの現実は違ってしまう。話し合いの前後関係を見て欲しい。
また、検察官は大澗さんの録音テープの会話のことばを一つ一つ取り上げ、「このような会話はJR東労組では普段からそのように使うのか」「日常的に使うのか」「生まれて初めて使ったのか」など、挑発的な質問を繰り返し、大澗さんを混乱させようと試みましたが大澗さんはそのような検察側の意図を見極め、真実に基づき落ち着いて対応し、検察官の挑発的な質問をかわしてきました。
このように検察側は、浦和電車区分会がY君個人に対して攻撃したように描こうとしていましたが、現実はこれまで述べてきたように、グリーンユニオンによるJR東労組への組織介入から組織を守る取り組みをしたに過ぎず、さらにグリーンユニオンの指示で行動していたY君に真剣な反省と謝罪を求め、人間としてJRマンとしての更正を求め、話し合いをしたに過ぎません。しかし、私たちの真剣な訴えかけにY君は応えてくれずに、JR東労組を去ってしまったのです。
検察側の質問は、「反訳書」の一部分を取り上げ、Y君に対して冷静にそしてあたたかさをもって反省・謝罪を求めていたという会話の前後関係をすべて捨象しており、真実の追究とは大きくかけ離れていました。
また、検察官は大澗さんが以前分会の役員をしていたという過去をもって、当時の分会指導部へ様々なアドバイスを行っていたように描こうとしたり、分会役員の動きをすべて掌握していたように質問していましたが、そのような質問をすること自体も大きな誤りなのです。第1回公判から2年5ヶ月が経過している現在でも、なんら職場状況をつかんでいない検察側の実態が露呈したといえます。
検察官は、これまでの被告人質問などによって真実が明らかになり、7名の無実が現実的になっている状況から、検察側ストーリーが暗礁に乗り上げている状況を突破しようと策を練ってきましたが、真実の証言によって、その思いもはかなく打ち壊されました。
これまでに4名の被告人質問が終了し、裁判官に事実を訴え、無実であることを証明してきました。
これからも、皆さんとともに真実を追究し、完全無罪=無実であることを確実にしていくために、さらに頑張ります。
これまでと同様に、真実を述べ、事実を語ることで完全無罪の道を確実なものにすることができます。
皆さんのご支援を得ながら、さらに頑張っていきます。
次回第36回公判は、8月29日(月)午前10時より、八ツ田さんに対する被告人質問です。これまで以上の皆さんのご支援・連帯をお願いします。