反弾圧のたたかい

第25回公判報告

 11月9日、第25回公判が開催されました。
 今回の公判は、前回から始まった被告人質問に対して、検察側の反対質問が行われました。
 上原さんに対する被告人質問は、午前10時の開廷から若干の証拠類手続きの後始まり、昼食休憩と午後の休憩をはさんで午後5時頃まで行われました。
 検察官からの質問は、一貫して「JR東労組は個人の行動を問題にし、問題があれば組合員全員で『つるし上げ』を行う集団である」と描こうとするものでした。
 しかし、上原さんは、当時JR東労組浦和電車区分会の分会長であったことから当時の分会内の状況を深く把握していたことや、Yの教導運転士であったことなどから、当時のYの心情を誰よりも把握していたため、検察官が描こうとしていたシナリオの偽りをさらに明らかにしました。
 私たちは、これまで同様、当時の真実・事実を明らかにし、7名の完全無罪を確実にさせていきます。
 皆さんのご支援・ご協力をお願いいたします。

被告人質問の特徴点(要約)

グリーンユニオンからの組織介入を問題にした分会の取り組みを、Y君を問題にしたように描く検察官

検察官 → Y君が休日を使った個人的なキャンプに参加したことを問題にしたのか。
上 原 → Y君自身を問題にしたのではなく、グリーンユニオンがどのようにY君に関わったのかを解明することを目的としていた。
検察官 → Y君の行いを問題にしたのではないか。
上 原 → 個人を問題にしていない。
検察官 → Yの行動・言動は組織破壊に値するのか。
上 原 → 値しない。

分会を「自由にものが言えない組織」と描こうと躍起になる検察官

検察官 → 組合員と役員が個別に話をすると、自由にものが言えないのではないか。
上 原 → そのようなことはない。
検察官 → 反対できない状況になるのではないか。
上 原 → そのようにはならない。

Y君への対応は、地本・支部からの指示であったとつくりあげる検察官

検察官 → 組合員と役員が個別に話をすると、自由にものが言えないのではないか。
上 原 → そのようなことはない。
検察官 → 反対できない状況になるのではないか。
上 原 → そのようにはならない。

会議に出席していない人にも、その方針が伝わったとこじつける検察官

検察官 → (会議に参加していなかった被告人が取った行動について)意志統一した結果ではないか。
上 原 → 会議の方針も具体的には決定しなかったが、決定したとしても、他の不参加者へ連絡はできない。
検察官 → 連絡しようと思えばいくらでもできるではないか。
上 原 → 事実は連絡はしていない。検察官のこじつけである。

 このように従来同様、検察側は、JR東労組が反社会的な組織であるように描こうとしていました。しかし現実は、グリーンユニオンからの組織介入を警戒し、キャンプの事実経過を確認する取り組みだったのです。
今回の検察側の質問は、前回の弁護側質問を繰り返すような場面も数多く見られ、裁判長から質問を変えるように促されたり、質問を打ち切るよう指摘されたりしていました。また、重複する質問が多かったことで、時間の配分を考えるように指摘もされていました。
私たちは、この「事件」の背景事情(JR内の労働組合の状況)という重大な問題をすべて捨象し、話し合いの中の「ことば」のみを引き出して「強要」を行ったように映し出そうとしている検察側の意図に対して、真実・事実を明らかにしてきました。
被告人質問はこれからも続きますが、完全無罪に向けてこれからも奮闘していきます。
みなさまのさらなるご支援・ご協力をお願いいたします。

このページの先頭へ [↑]