10月3日、JR東日本労連鉄道部会は千葉県館山市・南房総にて、東京モノレール労働組合、JEIS労組、JR東労組の総勢33名で南房総平和研修を開催しました。
NPO法人安房文化遺産フォーラムの池田恵美子さんから、千葉県館山市は東京湾要塞として航空母艦のパイロット養成を担い、真珠湾攻撃などにも深く関わり、戦争末期には本土決戦に備えて七万の軍隊が投入され、敗戦直後にはアメリカ占領軍が上陸し、本土で唯一「四日間」の直接軍政が敷かれていた事実を学びました。
そして戦争中は、食糧供給のために花作りが禁止されたが、勇気ある農婦が花の種子を隠し持ち、後世に残したため、今の「花の館山」があることや、軍事利用するために、子供たちがウミホタルの採取を命じられていたとの説明がありました。
戦跡として、現在の海上自衛隊館山基地のすぐ南側に、「赤山」と呼ばれる小高い山に、総延長2km近い地下壕が、大部分は素掘りのままツルハシの跡が残っています。
また、戦後四十年のときに一人の女性が従軍慰安婦だった体験を告白し、“かにた婦人の村”という婦人保護施設の暮らしのなかで心の安らぎを得、亡くなった仲間たちを弔ってほしいとの願いにより「噫 従軍慰安婦」という鎮魂の石碑が、丘の上に建っています。
今回、南房総平和研修に参加した多くの仲間から「風光明媚な南房総の地で、過去に戦火の只中になりかねなかったことを学び、いつもと違う目線で物事を見、感じ取ったことを自分なりに行動に移すことが大切。」など、様々な感想が出され、平和の尊さを改めて感じる研修とすることが出来ました。