千葉中央執行委員長挨拶(要旨)
仲間の命・雇用・生活を
培った団結力で、国鉄改革の原点を守り抜き
安全で働きがいのある職場を全組合員で創りだそう!
第28回定期大会を準備していただいた大宮地本の皆さん、ご協力いただいた大宮支社の皆さん、国内外からご参加いただいた多くの来賓の皆様に御礼申し上げます。第一回政策フォーラムでもある1988年8月8日「力あわせ夢語る8・8大集会」を開催した大宮ソニックシティで結成25周年に相応しい大会として創りだしていこう。
◆東日本大震災の復興・復旧を全組合員で
さらに継続していこう◆
~「災害に強い鉄道」は職場の声の具体化で!~
大震災に遭遇したJR東労組組合員のうち、1万1,217人の声をまとめた『JR東日本の奇跡を生んだ組合員の声』という冊子を発行した。あの震災・津波のなか乗客の死者を出さなかった現場の判断はいかなるものであり、なぜ可能になったのか、災害に強い鉄道はどうあるべきか、復旧作業における問題点はなにか等、貴重な内容となっている。職場での活用をお願いしたい。
安全を基本とする鉄道職場の風土は訓練や教育、マニュアルのみならず、先輩から語り継がれるもの、詰め所でテレビ等を見ながら、あるいは経験談を語ることの蓄積で創り上げられている。そのためには風通しのいい職場が絶対に必要となる。冨田新社長の挨拶にあった「災害に強い鉄道」をつくるため職場の声の具体化を取り組んでいこう。
~鉄道の復旧による地域の復興を~
被災線区の復旧は、会社からは当面の輸送確保の観点からBRTでの仮復旧方針が出されている。私たちは最終的には「鉄道による復旧」をめざし地方自治体、各団体の方々と連携し、田城議員の力も借りつつ取り組んでいく。また「森びとプロジェクト委員会」が提起する「未来のいのちを守る森の防潮堤づくり」にも協力していきたい。
◆原発再稼働と消費税問題には反対◆
政府は6月16日の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を決定した。「脱原発依存社会」を掲げていた民主党路線の転換だ。私たちは「国民生活を守る」と言いながら、電力会社・産業界の利益を守るための大飯原発再稼働に反対だ。また本日、「社会保障と税の一体化改革」法案が衆院通過の予定だ。三党合意後に民主党内の意見調整を行うことは奇異であり、消費税増税が前面になり社会保障は後景化された印象はぬぐえない。
◆美世志会は無実!怒りをバネにえん罪のない社会をつくるために闘おう◆
2月6日、最高裁第三小法廷は上告棄却決定を下した。一・二審での事実誤認は見向きもせず労働者の団結権を否定した判断を認めることはできないし腹の底からの怒りを禁じ得ない。また一方で権力等が狙ったJR東労組破壊を許さず、組織を守り抜いたこともしっかりと確認しよう。法的なたたかいは、最高裁決定をもってひとつの区切りをつけたいと思う。しかし美世志会は無実、この事実は揺らがない。警察・検察・司法のあり方が日本の民主主義の危機を招いている。社会正義を守るため、これからもたたかっていこう。
◆不当労働行為を許さず、安全・労働条件の向上を職場活動で勝ち取ろう◆
「四本柱」について一定の整理をしてきた。しかし労使で議論をしている最中にも関わらず、職場では次々と問題が発生している。会議室の使用規制、指導員指定等にあたっての「組合色」等の記載まで発覚している。本部・本社間で議論しても現場で全く違う方向で事象が現れることは信義に反する。不当労働行為を看過せずしっかりと向き合って議論する。それでも結論が得られない場合は第三者機関の判断を仰ぐことも含め、考えていく。
◆契約社員の正社員制度化実現を全力で取り組もう◆
関越自動車道のツアーバス事故は、規制緩和の大合唱のなか、過酷な労働条件で働かざるを得ない状況下で発生した事故だ。バス組合員と連携を密にしっかりとした安全対策にむけた取り組みを強化していく。さらに、グリーンスタッフの正社員制度化にむけ全力で取り組んでいく。労働組合の責任者として現行制度をそのままにしておくわけにはいかない。さまざまな方々と連携をとり取り組みを強化していく。
組合員・家族の幸せのため、安全で働きがいのある会社を目指し労働組合の役割を果たし、国鉄改革の原点を忘れず「抵抗とヒューマニズム」の則り、正々堂々と前進していこう。