新年を迎え あいさつ

心と心をつなぐ鉄道の発展を!
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中央執行委員長  千葉 勝也

 組合員のみなさん、ご家族のみなさん、そしていつもご指導いただいております多くのみなさまに、2012年を迎えるにあたりご挨拶申し上げます。
 昨年は、何と言っても3・11東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故に尽きる一年でした。国内をはじめ、海外の仲間のみなさんからも心温まるご支援をいただきました。そのことにより私たちは、どれほど勇気づけられたかわかりません。心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 私たちは、大震災やその後の復旧・復興を通じて「人としての心」、まさに「絆」を強く感じました。震災当日、勤務に就いていた仲間は、まさに現場判断を優先し乗客のみなさんの避難に全力を尽くしました。鉄道会社の枠を超えて、日本海経由または磐越西線経由での貨物によるガソリン輸送は、鉄道ネットワークがいかに必要かを具体的に示しました。同時に、鉄道の復旧が被災された地域のみなさんに大きな希望を与えることを学びました。未だ不通区間もありますが、地域のみなさんと協力し、鉄道の復旧による地域の復興をめざして取り組んでいきます。
 12月16日野田首相は、福島第一原子力発電所が「冷温停止状態」を達成し、事故収束に向けた工程表「ステップ2」が完了したとして「事故収束宣言」を行ないました。しかし、これほどデタラメなものはありません。いまだメルトダウンした核燃料がどうなっているか不明であるばかりでなく、放射性物質が放出されていることは日々の発表でも明らかです。汚染水や除染した廃棄物をどうするかもハッキリしていません。そのような中での「事故収束宣言」は、明らかに原発再稼働と原発輸出を進めようとする側からの世論づくりを目指したものとしか思えません。私たちはこれからも、「真実を見る目」を養い「脱原発」へむけて取り組んでいきます。
 今年3月で、JR東日本はスタートしてから丸25年を迎えます。様々困難な状況がありましたが、着実に発展してきました。諸先輩方があの“革命”とも言われた国鉄改革を担い抜き、新しい会社にふさわしい、対立でも癒着でもない「労使協力関係」という新しい労使関係を築き上げ、取り組んできたからに他なりません。「国鉄改革」を過去のものとして精算してはなりません。「現場第一主義」の企業風土、「責任追及から原因究明へ」の安全哲学を、「労使協力関係」を基軸に、私たちは継承・発展させていきます。
 今年も、仲間を思いやる「心」を大切に、ガンバロー!

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