JR東労組 | 東日本旅客鉄道労働組合 EAST JAPAN RAILWAY WORKER'S UNION

安保関連法案可決・成立を糾弾する声明

戦争へ突き進む安倍政権を許さない!

憲法違反の安全保障関連法案の可決・成立を断固として糾弾する!

 

 2015年9月19日、政府・与党は多くの国民の「戦争反対」の声が社会的な広がりを見せる中で、「安全保障関連法案」を参議院本会議で可決・成立させた。JR東労組は、憲法違反と指摘されている戦争法である「安全保障関連法」を阻止するために、最後の最後までたたかい抜く!

 集団的自衛権が行使されれば、自衛隊の活動範囲は世界中へ際限なく広がり外国軍の支援が可能になる。日本が戦争に巻き込まれる可能性が極めて高くなるばかりでなく、戦後70年守り抜いてきた“平和”の崩壊を招くものである。そして一旦、日本が有事の状態に入れば、JR各社は「国民の保護に関する基本法」に基づき、非常事態体制に組み込まれ、「安全保障関連法」に基づいた業務を遂行することとなる。つまり、輸送を通じて戦争に加担させられるのである。

 防衛省は、企業が2年間業務命令で社員を自衛隊に派遣し、将来的には予備自衛官として活用する「隠れ徴兵計画」を画策していた。日本はアメリカのように志願制でありながら経済的格差を利用して、安定的に軍に補充する「経済徴兵制」がより現実味を帯びてくる。

 安倍政権は労働諸法制改悪を中心に、格差を拡大させる為の政策を次々に打ち出している。自民党・石破地方創生担当大臣は「米軍の若い人達は血を流している。日本の若者達も血を流さなくて良いのか」という主張を積極的に行ってきた。

 戦争は権力者に利益をもたらすが、労働者には犠牲を強いるのみである。決してだまされてはいけない。

 戦時中に、中国人労働者を強制労働させ、多くの犠牲者を出した花岡事件の生存者・遺族の方々から、「ドイツが謝罪できて、なぜ日本ができないのか。日本は許せない」と、直接その想いを聞き学んできた。戦後70年経過した今も、戦争行為によって損害を与えた人々に対して行われる補償は出来ていない。その中で、戦争法案を可決・成立させたことは、今まで我々が築き上げてきた国際連帯の妨害にも繋がる行為であり、断じて許すことは出来ない!

 戦争の危機を目の当たりにし、「安全保障関連法案」に反対する人々が12万人国会に結集するなど、今までにない抗議行動が繰り広げられた。これまで労働組合や政党、市民団体が中心だったが、学生や女性が中心となり抗議行動が展開されてきた。我々も、共同行動を通じて彼らに学び、戦争をさせない大きなうねりを創り出してきた。このうねりを更に大きくし、あらゆる戦争行為を阻止しよう!

 同時に、安倍政権から憲法の理念である平和・人権・民主主義と立憲主義を取り戻すために、たしろかおる参議院議員と連帯し、安倍政権に“NO”を突きつけよう!

 1938年、日本の労働組合は、日本の帝国主義軍隊のお先棒を担ぐ存在と成り下り、戦争を支持し、そして戦争を後押しし、まさにそれは、確実に戦争への道だった。再び、戦争の惨禍に組合員と家族の命をさらす訳にはいかない!全組合員の皆さん!共にたたかおう!

2015年9月19日

東日本旅客鉄道労働組合

中央執行委員会

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